レドリュはパリの警視庁に行き、上司と面会した。
事件の捜査に当たっているはずのレドリュが急に戻ったことで、困惑する上司にこう告げた。
「事件は解決しました。まるで覚えがありませんが、犯人は自分であったようです」
この報告に上司はただただ驚き、そんなことがあるわけがないと取り合わなかった。
しかし、レドリュが突きつけた証拠の数々は、確かにレドリュが犯人であることを指し示していた。
裏付け捜査が行われることになったが、いくら調べても被害者のモネとレドリュを結びつける根拠は見いだせなかった。
レドリュは精神医の鑑定を受けることになった。その結果、事件の謎はようやく判明する。
レドリュは事件当夜、夢遊病に陥り、無意識の状態で銃を持って靴下のまま海岸に出かけ、犯行に及んでしまった事が明らかになった。