無罪になり、祝福と共に町に迎えられたリジーであったが、次第に世論はリジーを疑いだした。
裁判でリジーは無罪となったわけだが、新聞の紙面などで事件の再検証が行われると、調べれば調べるほど、リジー以外の人物が犯人である可能性は低いように思われたのだ。
再調査の過程でアンドリュー殺害時のリジーの状況について、いくつかの疑いが浮上した。
リジーは釣りのおもりを作るため納屋にいたと警察に証言したが、それまでリジーが釣りをした話など誰も聞いた事がなかった。
また、納屋の二階でおもり用の鉄片を探していたというが、納屋の中に鉄片が置かれたことなど過去に一度もなかった事実が判明した。
さらに、付近で発生していた斧による殺人事件の犯人が捕まったが、その犯人にはボーデン家の犯行を行う事は不可能だった事が明らかになったのだ(そもそも外部の犯行は当初から否定されていたはずだった)。