ベルチュリスはピカールがチュニジア赴任中に受け取った脅迫文の調査を行った。脅迫文の筆跡を様々な人間のものと照合したところ、エストラジーの愛人マルガリータの筆跡であることが判明した。
マルガリータに会い尋問を行ったところ、自分がやったものだと白状した。エストラジーとマルガリータを揃って収監することに成功した(ただし、この逮捕はドレフュス事件についてではなく、あくまでも脅迫文を送ったことに対する罪であった)。
しばらくすると、ベルチュリスの元にアンリが尋ねてきた。アンリはピカールを追い落としたことで、当時参謀本部の情報部長に就任していたが、エストラジー逮捕の情報を聞きつけ、やってきたのであった。
アンリはベルチュリスに情報の開示を要求した。ベルチュリスはこれを頑としてはねのけ、さらに事件についての持論を聞かせた。
それはもちろん、事件を隠蔽しようとする陸軍の力が働いているのではないかとする話で、これを聞かされたアンリは突如、激しく取り乱し早々に去っていった。
このことでさらに確信を深めたベルチュリスだが、逆にこれが仇となった。誰かが手引きをしたのか、エストラジーとその愛人はこの日以降何も喋らなくなった。
結局、二人は微罪ということもありすぐに釈放されることになった。